定例会

2023年8月定例会報告「クリニック開業コンサルティングで知っておくべき事柄」

更新日:

1 開催日

2023年8月28日 

2 講師 

FPサービス株式会社・代表取締役社長 クリニック開業コンサルタント

経済産業大臣認定中小企業診断士

3 会場

東京都中小企業診断士協会 中央支部事務所(ハイブリッド開催)

4 参加人数

リアル14名、リモート21名

5 概要・所感

8月28日定例会にて、椎原 正氏(FPサービス株式会社・代表取締役社長)より、

『クリニック開業コンサルティングで知っておくべき事柄』をテーマにご講演いただき

ました。

講演では、「開業したい医師のみ支援」するという基本方針の下、以下の内容について

ご説明いただきました。

「医療ビジネス研究会が取り組むべき課題」

医師に対する時間外労働の上限規制の適用開始(令和6年4月1日~段階的に実施)、

いわゆる「医師の働き方改革」を受けて、病院は医師不足になることが予想されます。医師の休日労働を含めた時間外労働は現状1860時間/年ですが、上限規制後の目標は960時間/となります。

これにより、地方やへき地を中心に病院で勤務する医師が不足することが予想されます。

すなわち、今後、個々の病院がいかに医師を確保するかということが重要な課題となります。

今回の定例会の中で、こうした課題に直面する病院に対して、病院の相談相手となり提案を行うことが当研究会にも必要となってくるとの示唆をいただきました。

「勤務医を開業へと安易に誘導しない、クリニック開業は専門家に任せる」

椎原先生から、「むやみに開業コンサルは行わない=開業を勧めない」という方針について

もご説明いただきました。

2021年医療施設(動態)調査によると、2020年から2021年にかけて診療所は1,680軒増加し、全国で104,292軒となりました。東京都内など診療所の多いエリアでは、安易に開業しても、勤務医時代よりも厳しい状況になり撤退するケースもでてきているという状況です。

むやみに開業しても成功できない厳しい現状の中で、開業を希望する医師に対しては、

・医師のこれからの人生設計を聞く

・開業コンセプトは明確にする

・開業戦略立案から事業計画へ落とし込む

という基本方針とその具体策について解説していただきました。

医療機関とそこで働く医師の現状を正確にとらえ、今後の在り方を予想し的確に対応する。

また開業支援に際しては、医師の人生設計を基に細部まで落とし込んだ具体性を伴う計画を策定し、実行支援する。こうした椎原先生のビジネスモデルの一端を今回の定例会でご説明いただきました。私たち会員にとっては、多くの学びと気付きを得た90分となりました。

(記:鶴岡順也会員)

医療ビジネス研究会8月定例会 椎原会員

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